9月に入りましたが、酷暑が続いております。皆様いかがお過ごしでしょうか。
さて、理事長を拝名し、2か月強が経過いたしましたが、その間にも弊会は活発に活動しております。
6月、理事長就任挨拶を理事を始め関係者にさせて頂きました。併せて「サイバー攻撃、経済安全保障と国際法」と題し講話をいたしました。
7月には情報経営イノベーション専門職大学教授の平山敏弘氏を講師にお招きし「世界から見た日本のサイバーセキュリティ人材育成の現状と課題」と題し、御高話を賜りました。また、サイバー安全保障関係の各部とも意見交換を継続しており、またその関係を進化・深化させております。
サイバー空間に目を向けますと、金融庁から実在する証券会社のウェブサイトを装ったフィッシングサイト等で窃取した顧客情報(ログインIDやパスワード等)によるインターネット取引サービスでの不正アクセス・不正取引(第三者による取引)の被害が急増していると発表されました。
本年1月から5月までの間に証券口座を乗っ取り不正な取り引きによる売買額は5000億円を超えたとのことです。また先月、報道によれば、生成AIを悪用する革新的で新しいマルウェア「Lame Hub」をウクライナの情報当局が確認しました。ロシア関係の組織によるものとされています。あわせて、利用者自身の操作を利用する「Click Fix」と呼ばれる新たなマルウェアの被害が顕在化しているとの報道もあり、両者ともにセキュリティソフトでは防ぎにくい特徴があります。
これらのように、悪意を持った側の技術開発は日進月歩であり、弊会の活動も気を引き締めて臨む必要があると強く感じております。
酷暑に負けず、前進して参る所存です。引き続き、ご指導ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます。
理事長 中谷和弘