寒さが一層厳しくなるこの季節、皆様いかがお過ごしでしょうか。年末の忙しさが加わり、慌ただしい毎日が続く時期ではありますが、今年も多くの成果を安全保障に関わる多くの組織を始め、関係諸団体の方々と共に積み重ねることができました。改めて感謝申し上げます。
さて、サイバー空間に目を向けますと、サイバーセキュリティの重要性がこれまで以上に高まっています。IPA情報セキュリティ10大脅威 2025(20257.24最終更新)によりますと個人に対する脅威として、個人情報の搾取、不正ログイン、クレジットカード情報の不正利用等が挙げられております。また、組織につきましては、ランサムウェアによる被害サプライチェーンや委託先を狙った攻撃、システムの脆弱性を狙った攻撃等が挙げられております。これらが、個人、犯罪集団、国家支援による集団、そして国家によるものなのか否かの判別は困難を極めているのが現状です。そして、ウクライナではロシアによるサイバー攻撃が継続されているとの報道もあり、民間、国家、平時、有事を問わず、サイバー空間は常在戦場と言っても過言ではないでしょう。このような情勢下で様々な脅威に対応するためには、各国が連携し、サイバー防衛体制を強化する必要があります。よって、サイバーセキュリティに関する人材育成の重要性はますます増しており、我々の取り組みが一層求められていると感じております。
このような情勢の中、2025年12月1日で幣会は設立2周年を迎えました。設立当初から、サイバーセキュリティ分野における人材育成の重要性を強調し、様々な活動を実施して参りました。とにもかくにも関係諸団体や多くの皆様の御支援御助言によるものでございます。改めまして御礼申し上げます。
この2年の間に、幣会は数多くの情報提供・意見交換会の場を設けました。また概ね毎月講演会を開催し、サイバーセキュリティ分野での知識と技術の普及に貢献して参りました。11月には初代自衛隊指揮通信システム隊サイバー防衛隊長で、株式会社ラックナショナルセキュリティ研究所シニアフェローの佐藤雅俊氏から「ハイブリッド戦に企業は如何に備えるか」と題して御高話を伺いました。
来年に向けて、さらなる進展を遂げるために尽力いたします。引き続き御協力を賜りますようお願い申し上げます。
寒さが本格的に厳しくなるこの時期、皆様にはご自愛いただき、来年もさらに多くの成果を共に積み重ねていけることを心より願っております。
理事長 中谷和弘
